「左足で勝つ」世界の階段歩む男の有言実行 
 
 39分、本田がゴールを決め先制! 自分で俺は何かを持っていると語るように有限実行!ゴールを決めて見せた。
 
 日本1―0カメルーン(グループリーグE組=14日)――虹のようなクロスの先に、本田がいた。

 足元にボールが収まると、左足でゴールネットを揺らした。W杯前の親善試合で結果が出なくても「カメルーンに勝つ」と言い続けた男の真骨頂だ。

 故郷の大阪を離れ、石川・星稜高に進学。「将来レアルにいきたい」とうそぶいた。レアルとは世界に冠たるレアル・マドリード(スペイン)。周囲はあぜんとしたが、本田は「夢」実現までの道筋を思い浮かべた。

 海外の厳しい環境を味わわなければならない――。本田はそう考えた。J1名古屋グランパスの入団交渉では、堂々と「海外クラブのオファーがあれば認める」条項を要求し、クラブに盛り込ませた。

 2008年、VVVフェンロ(オランダ)に念願の海外移籍を果たした。体感したのは、丁寧なパスを出しても、得点を挙げた選手しか評価されない現実。パスへのこだわりを捨てた。得点に執着し、ボールを持てばシュートを放った。

 今季は、さらに上のレベルを目指し、CSKAモスクワ(ロシア)へ。日本人として初めての欧州チャンピオンズリーグ8強に進んだが、「日本人初ということに興味はない」。もう世界の階段を歩むことしか考えていない。

 子どもの頃、父の司さんに「右足も練習せな」と言われると、「左1本でいけるねん」と返した。「夢」の多くはいつしか現実に妥協しがちだが、本田にとって世界トップを目指す夢は今も明確な目標。パートナーはもちろん、左足だ。
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